物書きは恥かき

始めより 終わりむつかし ひとの道・・・窓際の凡才ですが おもいきり 生きてます

仁木町のさくらんぼ狩り

母のホームのイベントで、仁木町の農家へさくらんぼ狩りに行った。
とてもよいお天気だった。

さくらんぼも 私の好物だ。
どうやら母も同じらしい。
「背が低いから届かない」といいつつ、まだ熟していない実に手を伸ばす母を「ちょっと待ってて、採ってやるから」と止め、そばの脚立を引き寄せ、上の方で太陽の光をいっぱい浴びて真っ赤になった実を選んで母に渡す。
通りかかった農家のおじさんが「木の幹に青い帯のがサトウニシキだよ」と教えてくれた。
よし、では、青帯狙いだ。
渡した実を次々ほおばりながら、母は「甘いなあ。おまえも食べなさい」というけど、母に渡しつつ少しばかり自分の口に運ぶ。
母が8なら自分は2だ。
そのうち、「もういい、十分だ」と言って、日陰のイスに腰掛けに行った。
ではそろそろ自分のために摘もうかと思ったところへ、他のおばあさんがやってきた。
お。。。。欲しいんだろうな。。。やっぱあげないとな。と、再びおばあさん8で自分2。
そのうち、ホームの職員が寄ってきて、そのおばあさんにごっそり手渡してくれた。
よし、やっと自分の分だ。
でも、真っ赤なサトウニシキは、手の届くところには少なくなっちゃって、かなり無理して上の方のを狙って食べた。
そのうち、一休みで腹に隙間が出来た母がやってきた。
もうサトウニシキじゃないけど、赤くて甘そうなのを採って渡した。

そんな風に、美味しいさくらんぼを、おなかが壊れるんじゃないかと思うほど堪能し、最後は母も私も、しばらくはさくらんぼを見たくないほどになった。
なんという幸せ。

余市・仁木はフルーツ王国だ。
こんな素晴らしい環境を壊されたくない。
竜巻だの台風だの火山噴火だのの自然災害ならあきらめもつくけど、人災は絶対に許せない。
そう思うのは、私だけじゃない。
もしも、放射性物質で汚染されて、こんなおおらかに果物を口に運ぶ暮らしができなくなったとしたら。
私、きっと、その後の人生を投げうって何かしらの運動を始めるんじゃないだろうか。
福島の人たちの気持ちが少しわかる気がした。
日本のどこでも、二度とあんなことがあってはならないと思う。

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