物書きは恥かき

始めより 終わりむつかし ひとの道・・・窓際の凡才ですが おもいきり 生きてます

不信感が生まれるとき

海水が汚染されている。それもかなりの高濃度の放射性物質で。原子力安全・保安院は原子炉配管からの漏れではないかというけれど、そんなレベルではないのではないか?

【2号機の水、放射性物質濃度は通常の1千万倍】
※後にこの数値は訂正されたが、東電内部の混乱ぶりを露呈する結果となった。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110327-OYT1T00269.htm

———————–(2011年3月27日12時16分 読売新聞)

【東電、放射性物質測定で混乱 発表数値取り消し再調査】
2号機の水の放射性物質「測定値の評価に誤り」 東電 福島第1原発 再調査・分析へ
http://www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=96958A9C93819696E0E5E2E3818DE0E5E2E1E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;bm=96958A9C93819691E0E5E2E2938DE0E5E2E1E0E2E3E39C9CEAE2E2E2
———————–(2011/3/27 21:46更新 日本経済新聞)

【第1原発放水口付近の海水、ヨウ素濃度最高の1850倍に 東電】
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819696E0E5E2E2E78DE0E5E2E1E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;at=DGXZZO0195165008122009000000

東京電力は27日、福島第1原子力発電所の放水口付近の海域で検出された放射性物質の濃度が大幅に上昇していることを明らかにした。26日午後2時半に放水口から南側330メートルの海水を採取し測定したところ、ヨウ素131の濃度は国が定めた濃度限度の1850.5倍だった。21日に海水中の放射性物質の調査を始めて以降、最も高い値となる。
25日午前の同一地点で採取した海水の濃度は約1250倍だった。26日午前8時20分の測定では750倍にいったん濃度が低下したが、同日午後に再び上昇している。東電は「放射性物質を含む水が同原発から流れ込んだ」とみている。
———————–(2011年3月27日12時38分 日本経済新聞)

日本国内よりも海外メディアの方が客観的で信頼できるという声も大きくなっている。
「すでに原子炉1号機は完全にメルトダウンを通過した」というフランスの報道がある。
配管ではなく、このせいではないのか?
原子炉の底が溶けて抜けて、そこから直接洩れ出しているのではないのか?

さらには、原子力安全・保安院が 「3号機たまり水のプルトニウム調査せず」という記事が出た。
必要性が薄いと判断して調査しなかったという。今後は調べるとも書いてあった。
やっぱり調べてなかったのか。必要性が薄いなんて、そんな危機管理体制でいいのか?
友人からは「計測する機器が用意されていなかった」という話も流れてきた。本当だとすると呆れた話だ。
ちなみにこの元記事はなぜかすでに削除されている。(http://news.tv-asahi.co.jp/news/web/html/210327006.html)
が、目敏い人たちの目にはすでにとまって拡散している。以下、本件に関するスレッド。
http://ninja.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1301198357/

水を飲んでも大丈夫なレベルなのかとか、ほうれん草は食べても大丈夫なのかとか、そんな短絡的なことで騒いでいるわけではない。テレビではあちこちの学者を呼んできて解説させ、大丈夫大丈夫と安心させようとしているけれど、私の家族には幼い子供もいないし、自分の健康が心配でたまらないわけでもない。

我が身のことしか考えないくだらない輩の愚かな判断・行動で、なんの落ち度もない国民が迷惑被っていいのか? なんでおまえ達のせいで私たちが病気になったり死んだりしなくちゃならないんだ? という腹立たしさだけで騒いでいるのだ。

11日の大震災から今日までの16日間で、少なくとも私が観たテレビ報道ではたった1度しか姿をみせてない東電社長とか、どうみても後出しじゃんけんみたいな解説しかしない原子力安全・保安院とか、差し障りのない情報だけを出しているように見える東電とか、そこらの態度にたまらなく不信感を抱いてしまう。

良い方にとって、もしも日本国民をパニックに陥らせてはいけないという配慮だとすると、それはあまりに上から目線、日本国民のインテリジェンスを甘くみているのではないか。
悪い方にとると、自分たちの落ち度の隠ぺいとしか思えない。

最後に、下記の毎日の記事ならびにJ-CASTの記事を読む限り、今回の事故は「原子力発電」を甘くみていた人災としか思えない。

ただひとつ、鳩山前首相はさすが工学部の研究者であっただけあって、「想定外」を否定していることに救われる。

【福島第1原発:東電「貞観地震」の解析軽視】
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110327k0000m040036000c.html
東京電力福島第1原発の深刻な事故原因となった大津波を伴う巨大地震について、09年の経済産業省の審議会で、約1100年前に起きた地震の解析から再来の可能性を指摘されていたことが分かった。東電は「十分な情報がない」と対策を先送りし、今回の事故も「想定外の津波」と釈明している。専門家の指摘を軽んじたことが前例のない事故の引き金になった可能性があり、早期対応を促さなかった国の姿勢も問われそうだ。
09年6月、原発の耐震指針の改定を受け、電力会社が実施した耐震性再評価の中間報告書案を検討する審議会。869年に宮城県沖で発生したマグニチュード8以上とみられる「貞観(じょうがん)地震」を、岡村行信委員(産業技術総合研究所活断層・地震研究センター長)が「非常にでかいもの(地震)が来ているのが分かっている」と取り上げた。
当初の報告書案はこの地震に触れていなかった。東電は「被害はそれほど見当たらない」と答えたが、岡村さんは、宮城県から福島県の広い範囲で浸水したという最新の研究から「納得できない」と追及。その後に提出された報告書案は「(貞観地震と同規模の揺れは)想定内」とし、現在の耐震構造で問題ないとの見方を示した。
岡村さんは、04年のスマトラ沖大地震のように、幅広い震源域がほぼ同時に破壊する「連動型地震」を想定した対応を求めたが、審議会の事務局は「最終報告書で検討する」という形で収めた。

◇専門家「貞観の再来」
多くの専門家は、東日本大震災を「貞観地震の再来」とみている。同研究所などは05年以降、貞観地震の津波による堆積(たいせき)物を調査。同原発の約7キロ北の福島県浪江町で現在の海岸線から約1.5キロの浸水の痕跡があったほか、過去450~800年程度の間隔で同規模の津波が起きた可能性が浮かんだ。
東電によると、現地で測定された地震動はほぼ想定内で、地震によるトラブルは少なかった。一方、非常用電源の喪失などの津波被害で、原子炉が冷却できなくなった。

◇「『想定外』は言い訳」
東電の武藤栄副社長は25日の会見で「連動地震による津波は想定していなかった」「(貞観地震に対する見解が)定まっていなかった」と釈明。東電の対応に、岡村さんは「原発であれば、どんなリスクも考慮すべきだ。あれだけ指摘したのに、新たな調査結果は出てこなかった。『想定外』とするのは言い訳に過ぎない」と話す。【須田桃子、藤野基文】
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【「『想定外』言い訳に使うな」 土木など3学会、声明で苦言】2011/3/26 13:37
http://www.j-cast.com/2011/03/26091397.html?p=all
想定外という言葉を使うとき、専門家としての言い訳や弁解であってはならない」。土木学会など3学会は、こうした内容を盛り込んだ共同緊急声明を発表した。東北関東大震災や福島第1原発事故について「想定外」を繰り返す東京電力や菅直人首相らに対し、専門家らが苦言を呈したようだ。
声明を発表したのは、社団法人の土木学会をはじめ、地盤工学会、日本都市計画学会の3学会だ。2011年3月23日、阪田憲次・土木学会会長らが会見を開き、声明文は同学会サイトなどでも公表した。阪田会長は「安全に対して想定外はない」と指摘した。

ワイドショーも「想定が甘かったのでは」
「(福島第1原発を襲った)津波の規模は、これまでの想定を超えるものだった」(清水正孝・東電社長、3月13日会見)、「今回の地震が、従来想定された津波の上限をはるかに超えるような大きな津波が(略)」(菅首相、3月12日会見)――このほかにも、テレビなどに出演する「専門家」らが、連日のように「想定外」という言葉を使っている。
専門家はともかく、東電など「当事者」が使う「想定外」には、いらだちを募らせる被災者らも少なくない。マスコミも「東日本大震災:福島第1原発 東電『想定外』に批判の声も」(毎日新聞ネット版、3月12日)、「不安 憤り 諦め…2度目の爆発『想定外と言うばかり 対応が甘い』」(スポーツニッポン・ネット版、3月14日)などと報じている。
3学会の声明文では、「われわれが想定外という言葉を使うとき、専門家としての言い訳や弁解であってはならない」と指摘している。その上で、「自然の脅威に恐れの念を持ち、ハード(防災施設)のみならずソフトも組み合わせた対応という視点」の重要性をあらためて確認すべきだと訴えている。
声明文では名指しはしていないが、東電や政府関係者が使う「想定外」という言葉に「言い訳」のニュアンスをかぎとっている、と読めなくもない。テレビのワイドショーでは、TBS系「みのもんたの朝ズバッ!」(3月14日放送)で、TBS解説室長の杉尾秀哉氏が「地震の規模が想定外というが、想定が甘かったのでは」と指摘するなどしている。

鳩山前首相「想定外だから仕方ないという話ではない」
また、前首相の鳩山由紀夫氏は3月19日、菅首相と民主党代表経験者との会談の際、東電に対し「想定外のときにどうするかという発想が足りなかったのではないか」「想定外だから仕方ないという話ではない」と批判している。
本当に「想定外」だったのか、「想定したくなかった」のではないか、との疑念を持ちたくなるような報道も出ている。東京新聞の3月23日配信記事「『大津波やM9 想定却下』 福島原発 設計者ら証言」では、福島第1原発の「設計や安全性の検証を担った東芝の元社員二人」が取材に対して答えている。
同記事によると、元技術社員は「M9の地震や航空機が墜落して原子炉を直撃する可能性まで想定するよう上司に進言」したが、上司は「千年に一度とか、そんなことを想定してどうなる」と「一笑に付した」という。元社員は「起こる可能性の低い事故は想定からどんどん外された。計算の前提を変えれば結果はどうとでもなる」とも話している。
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