物書きは恥かき

始めより 終わりむつかし ひとの道・・・窓際の凡才ですが おもいきり 生きてます

とろろ昆布の日常摂取効果はデマだとは思わない

私が子供だった頃、朝の味噌汁にはおばあちゃんが必ずとろろ昆布を入れた。
冷戦時で、あちこちで核実験が行われ、ソ連に近い北海道では、風向きによっていつ放射能が降ってくるか(そういう言い方をしていた)わからない、そんな時代だ。
ひじきも毎日のように食卓に出た。
我が家だけではなかったと思う。

幼い私は、それが何を意味するのかわからないまま食事をしていたに過ぎないのだけれど、今になると、我が子や孫を心配する親の気持ちも含まれていたのではないかと想像する。

日常からとろろ昆布やひじきを食べて備えることがどれだけ効果があるのか、デマと簡単に言い切れるのか、たぶん今現在において「これが絶対だ」という答えをだすことは誰にもできないと思う。

原発施設の周辺の人にはいざというときのために普段からヨード製剤が用意されているが、その範囲外の人は、自分で普段からヨウ素を身体に取り込むことで予防するという努力しかできない。
それでいいじゃないか、と思う。

ただし、急に買い占めて、いっぺんに食べようとする短絡的な行動をする人がいるから、「効果は無い」と言っているのではないか。私はそう邪推する。
「効果は無い」ではなく「即効性は無い」と言い換えてほしい。

食品に即効性を求めてはいけない。
普段から、昆布やひじきを料理して食べるという習慣をつけていれば、それでいいのだ。
きわめて一般的な、昔からの日本人の家庭料理だ。
そういう日本の食習慣を続けていれば、それですむ話だ。
ただし、摂りすぎは良くないようなので、大豆タンパク質で制御する。
豆腐の味噌汁にとろろ昆布を浮かべるのがベストだと、私は考えている。

今日も私は、とろろ昆布をなんらかのかたちで食べるつもりだ。
すでに札幌にいるし、OVER40で放射線ヨウ素による甲状腺癌の心配はないのだろうけど、他の意味でも身体にいい食品だろうし、懐かしい味だし、だいいち美味しいから。

本当は、まだ都心に通勤している長女と彼氏にこそ、毎日とろろ昆布の味噌汁を食べる習慣をつけて欲しいのだけれど。
今の若い人は、そういう事を面倒くさがるのではないかと、とても心配している。

http://owada-dr.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_8f33.html
————–以下抜粋
人体は不足していると、ヨードを体内に取り込み、甲状腺という組織で人体に必要なヨードを沢山含む甲状腺ホルモンを作ります。
日経DIの今月の連載でも書きましたが、ヨードを沢山含む甲状腺ホルモンは命に直結する大切なホルモンなので、人体はヨードをいつもせっせと甲状腺に溜め込もうとうする仕組みが備わっています。
十分量甲状腺にヨードがあれば、摂取をやめるのですが、通常は使う量と取り込む量がつりあっていると考えられています。
つまり、いつも取り込んで、いつも使っているのです。
大量のヨードを一過性に内服すれば、放射能を帯びたヨード(放射性ヨード)が体内に入ってきても、『もう十分だから取り込みません』と体が反応するため、甲状腺に放射性ヨードが入り込みにくくなるわけです。
日本人はヨードを大量に食物で摂取する国民で、ほとんどヨード不足の疾患を見かける事はありません。
日本人の一日に摂取するヨード量は1.5mgで、十分量です(前述のページ)。
余分に摂取する必要はありません。
ただ、放射線事故のような大量被爆時には、100mgを事故直前に摂る必要があります。
これは、(有機、無機を区別しないならば)昆布10gには20mgのヨードが含まれているので、ヨード100mgは50gに相当するヨード量です(こちらをご参照ください。キャッシュファイルです。)。
ちなみにこのヨードはどれくらいの量でしょう?
昆布は最も大量にヨードが含まれる食品で、昆布で計算してみましょう。
戻した状態(あるいは海の中から取れたて)を指しているのだとすると、15cmの乾燥昆布1枚が25gになるので、2枚と言う事になります。
昆布巻き4-5個分ぐらいです。
ちなみにヨード卵は一個あたり0.7gですからヨードブロックとすれば無意味でしょう。(ヨード100mg摂るためには140個以上食べる必要があります。)
注:甲状腺疾患でヨード制限されている方は、絶対に大量にヨードを摂ってはなりません。
無い可能性の高い放射性のヨードに怯えて、甲状腺ホルモンバランスの危険を冒す事は絶対に避けなくてはなりません。その方が、命に直結するからです。絶対に避けてください。
(以下の記載は正常な方であり、さらに少し不安に思われている方に向けての記事です。しかも、ヨードブロックを食品でできるかどうかの確証はありません。ご了承ください。あくまで、食品に含まれるヨードを換算すればということです。)
昆布のヨードが人体に全て吸収されるかどうかの確証は無いのですが、ヨードで換算すると、そのような感じです。
—————–以下略

RSS 2.0 | Trackback | Comment

Comments are closed.